【簿記3級】 商品売買 -売上- 1級合格者が図で分かりやすく解説

お疲れ様です。はたらくけーすけです。

簿記3級の各論点を解説していきたいと思います。

いつものごとく、分かりやすさ重視です!

会社の取引をイメージしながら、

仕訳にするとどうなるか?をメインに解説していきます。

確か仕訳を制する者は、簿記を制するんだよね。

ゆずぴ

簿記試験に必要な知識をインプットしていきましょう!

今回の論点は、前回に引き続き、

「商品売買(しょうひんばいばい)」です。

商品売買はその名の通り、

モノを売ったり買ったりした時の処理です。

その中でも今回は、

モノを売る場合を解説していきます!

売上(うりあげ)

八百屋さんをイメージしてましょう。

八百屋さんは、市場などで野菜を買ってきて、

お客さんに野菜を売って、代わりにお金をもらうことで

生計を立てています。

「お客さんに野菜を売って、代わりにお金をもらう」が売上です。

野菜を売って、お金が増えるので、

という仕訳になります。

お金が増えた時は左に入れるんだもんね。

ゆずぴ

左にお金が増えた事実、

右にお金が増えた理由である「売上」を入れます。

売上は「収益(しゅうえき)」です。

売上諸掛(うりあげしょがかり)

仕入と同じように、

売り上げた時にも、諸費用が発生します。

送料を売主が負担する場合です。

この場合、どんな仕訳になるでしょうか?

仕入諸掛の場合、

という仕訳でしたね。

お金が減ったから右だもんね。

ゆずぴ

売上諸掛の場合もお金を払っているので、

お金は右に入りますが、

仕入ではないので、左に仕入は使えません。

という仕訳になります。

お金が減った理由は「発送費(はっそうひ)」=送料となります。

発送費は費用です。

もし試験問題が、

「商品10,000円を売り上げ、送料1,000円をお金で払った」

であれば、

という仕訳になります。

最終的にお金が9,000円増えたんだね。

ゆずぴ

返品(へんぴん)

お客さんがブロッコリー🥦とカリフラワー🥦を

間違えて買ってしまったと返品を求めてきたパターンです。

ブロッコリー🥦とカリフラワー🥦は間違えないよね。

ゆずぴ

この場合、一度ブロッコリー🥦を売っているので、

という仕訳が既に切られています。

ブロッコリー🥦を返してもらい、返金するので、

と逆仕訳を切ります。

2つの仕訳をまとめると、

仕入返品の時と同じだね。

ゆずぴ

商品券(しょうひんけん)

八百屋さんをやっていると、

商品券使える?と言われることがあります。

そもそも商品券ってどんな仕組みでしょうか?

商品を販売する際に、

商品券をお客さんから受け取り、

後日、換金することで、お金を手に入れることができます。

商品と引き換えに商品券を受けとった場合、

という仕訳になります。

受取商品券は資産です。

その後、商品券を発行会社に持っていき、

換金してもらうと、

という仕訳になります。

まとめると、

となり、換金まで終われば、

売上により、お金が増えたのと同じになります。

商品券は最終的には、増えても減ってもいないんだね。

ゆずぴ

売掛金(うりかけきん)

前回の仕入の際に、

買掛金というものが出てきました。

仕入を後払いにしたときに使うものです。

同じように、八百屋さんが野菜を売る時に、お客さんが後払いにする場合には、売掛金を使います。

売掛金は資産です。

販売時の仕訳は、

となります。

売掛金が入金されると、

という仕訳になり、お金で支払った場合と同じ状態になります。

クレジット払いの場合

お客さんがクレジットカードを使う場合があります。

まさにキャッシュレス時代だもんね。

ゆずぴ

クレジットカード払いの場合も後払いとなりますが、一部通常の場合と仕訳が異なります。

その理由は、クレジットカード会社(信販会社)が登場するからです。

お客さんがお店でカードを使用し、

クレジットカード会社を通して、お店にお金が支払われます。

そうすると、

  1. 「クレジット売掛金」を使う
  2. クレジットカード会社への手数料が発生する

の2点が通常の売掛金の仕訳と異なります。

もう少し、詳しく解説していきます!

1.「クレジット売掛金」を使う

クレジット売掛金は売掛金同様、資産であり、

クレジットカード払いの時のみ使われるものです。

商品を売ったお客さんからではなく、

クレジットカード会社から入金されるので、

売掛金とは別で管理します。

売掛金は、お客さんから入金されるもんね。

ゆずぴ

2.クレジットカード会社への手数料が発生する

実はクレジットカードを使うと、手数料が発生します。

この手数料は売主が負担しています。

先ほどの図に金額を入れてみると、

①でお店は5,000円の商品を売り上げましたが、

③で4,750円しか入金がされていません。

この差額の250円がクレジットカード会社への手数料です。

お店の代わりにお金を回収してくれたから、手数料がかかるんだね。

ゆずぴ

取引の流れを確認しましたので、

仕訳がどのようになるか見ていきます。

お店が売上5,000円をクレジットカード払い(手数料5%)で受けた場合、

通常の後払いと異なり、「クレジット売掛金」を使用し、

クレジットカード会社(信販会社)への手数料

5,000円×5%=250円が「支払手数料」として記載されます。

「クレジット売掛金」という資産が4,750円増えた(左)。

その理由は、「売上」が5,000円(収益)と「支払手数料」が250円(費用)、

という意味の仕訳になります。

資産は増えたら左だね。

ゆずぴ

という仕訳になります。

その後、クレジットカード会社は、手数料を差し引いた金額を支払ってきます。

入金時の仕訳は、

という仕訳になります。

まとめると、

クレジット売掛金は、入金されると、

増えても減ってもいないので、

最終的には、売上5,000円から支払手数料250円を差し引いた、

4,750円のお金が増えたという仕訳になります。

通常の売掛金よりも手数料の分だけお金が減っちゃうんだね。

ゆずぴ

まとめ

今回は、商品売買の売上について解説しました!

  • 売上
    ⇒商品を売った収益。
  • 売上諸掛り
    ⇒売上時の諸費用、送料の売主負担とか。
  • 売上返品
    ⇒品物を返してもらい、返金する。逆仕訳でなかったことに。
  • 商品券
    ⇒増えたら左。発行会社に換金してもらう。
  • 売掛金
    ⇒後払い時に使用。増えたら左。
  • クレジット売掛金
    ⇒クレジット払いは信販会社への手数料が発生する。

次回は貸借対照表、損益計算書について、まとめていきます!

お疲れ様でした!